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一般に行われている「経営分析」

様々な企業のお手伝いをさせて頂く中で、「経営分析」なるものを拝見することが多いです。
自社でやっている場合もあれば、コンサルティング会社さんが残したものなど。散々見て思うのは、この「経営分析」なるもの自体が経営を誤らせるのではないかと思うので、備忘録しておきます。
一般に行われている「経営分析」は、損益計算書、貸借対照表、キャッシュフロー計算書などの財務数値を利用して、会社の置かれている状況を「収益性」「安全性」「生産性」そして「成長性」の面から行う分析とされてます。
目的は、「自社の現状を把握」することで、「自社の問題点・弱点・改善点を発見」し、投資判断の策定や見直しに役立てることとなってます。
しかしながら、これらの数値は、過去の顧客行動の結果でしかなく、なぜ、その行動に至ったかの顧客心理の分析がない。少なくとも私が拝見してきた「経営分析」では、見たことないです。
よって、財務諸表の結果を改善するために、どのような顧客行動の変化が必要で、その行動変化を起こすために、どのような顧客の心理変化が必要か特定できないので、結果として、自社が投資すべき対象(ターゲット顧客、その顧客に提供すべきプロダクトやサービスやコミニケーション)を見極めることは出来ない。
結果、「経営分析」の結果は、「なんか分析して理解できた感」を得るくらいで、成長に必要な(財務諸表の改善に至るような)、投資の判断に繋がらない。
一般的に行われている「経営分析」は、「明日は今日の延長であり、今日は昨日の延長である」とする前提に立っており、今後の、成長戦略を組み立てる上で不十分である、と備忘録。

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