デザインとブランド価値
デザインって(店とかパッケージとかロゴとか)大切ですが、そもそも、それ自体がブランド価値を作る事は無いと考えた方が良いですね。広告でいうクリエイティブも同じ。
デザインや広告が対象としている商品やサービスの実体験前にイメージ認知していただきたい独自便益や、その実体験時の感情(独自便益の体感)を強く記憶してもらう為に、デザインや広告の独自性(=記号性)が必要なので、本末転倒な期待を持たれる相談が多いです。
このデザインや広告クリエイティブの独自性が記号として記憶されるので、それが継続的に、強いリマインダーとして機能する。これが、ブランディング=印=記号性をつける、の意味かと。「印」見たら、独自便益を思い出して、需要喚起される。
仕組みとしてはトラウマと同じ。火で火傷を経験すると「火のビジュアル」に痛みの記号性ができる。幼児を火から遠ざける理由は、まだ記号性がないから。
素晴らしいデザインやクリエイティブな広告で登場しながらも、あっという間に消えた商品やサービスっていっぱいありますよね。端的に言えば、その秀逸な「記号」を纏うに相応しい独自便益が無かったと言うこと。商品やサービス自体に独自便益がないコモディティだったという事。最近、話題のシェアオフィスのIPO云々問題の本質は、ここじゃないかなと。
もちろん、デザイン自体が独自便益の商品価値になるアート市場とかデザイン自体に機能便益が実装されているケースはありますが。反論来そうですが、あくまで備忘録なので、許してください。「モノづくり」「サービスづくり」が、一番重要ですよって事で。